あの風景はいづこ?


私の実家は田舎です。近くには鬱蒼とした雑木林、遠くを仰ぎ見れば高原山が雄々しく構えているという、自然に囲まれた好い環境です。とはいえ、何もお店が無いほど田舎でもなく、数ヶ月の間を置いて帰省するたびに少しずつ開発が進み、あの田舎らしい風景も無くなりつつあります。
だだっ広い土地に並ぶ田んぼ、その間の土手を縫うように愛犬と散歩するのがお気に入りでした。収穫の時期も近くなると、高く伸びた稲穂が風に棚引いてそれはそれは美しいのです。水を張った一面の田んぼが朝の日差しにきらめくのも忘れられない光景です。そんなお気に入りの散歩コースも随分と様変わりして、田んぼの代わりに大型のスーパーやらパチンコ店が目立つようになってきました。それはそれで田舎らしいのですが、まぁ風情はないですよね^^;
砂利道もしっかり整備されて、歩きやすくなったのに、なぜだか少しものたりなさを感じている自分。着実に快適な生活が提供されているのは間違いなく実家を離れている私がとやかく言うことでもないのでしょうが、利便性と景観はなかなか両立が難しいのだなぁと、もの寂しく思いながらいつもの散歩コースを愛犬と歩いてます…。