AKIRA

Akira [DVD] [Import]
監督:大友克洋
出演:岩田光央佐々木望
公開:1988
★★★★☆

鬼才・大友克洋が自らの指揮でアニメ化したサイバーパンク作品。第三次世界大戦後の2019年、軍の研究室へ連れ去られた鉄雄は人体実験により“力”に覚醒する。最高機密実験体“アキラ”の目覚めを感じた鉄雄は、“アキラ”への接近を試みる。

「”さん”をつけろよポニョすけやろぉおおおおおおおおお!!」

20年の時を経ても未だなお色あせることのない名作。あまりにも有名すぎて、観よう観ようと思っているうちに幾星霜。ついに観ることの叶ったこの作品は、噂に違わぬ面白さ。
まず一番驚いたのはやはりアニメーションの動きの部分です。セル画で表現されているとは思えないほどヌルヌル動きますね。それもそのはず、なんとこのAKIRAには5万枚ものセル画が使われているそうです。動きだけではなく、画面に映る細部にいたるまで、その色や空気感が丁寧に描写されている点も驚きです。バイクが疾走する躍動感、荒廃した街の淀んだ空気、蠢く人々の鬱屈とした様相、それらが全てCG処理ではなく手描きによって尚更リアリティーを持って表現されているのです。これが1988年に公開されたというのですから、当時の世界をどよめかせ、ジャパニメーションの金字塔として今も燦然と輝き続けていることにも納得です。
ストーリーも十分すぎるほど面白かったのですが、終わりに向けてちょっと不可解な部分が多かったかなぁ・・・。私の理解力不足でしょうね。終盤の展開そのものは理解できるものの「話がそういっちゃうのか・・・」とおいてきぼりをくらった感じで、結構ぶっとんだ終わり方だと思います。劇場版エヴァンゲリオン(古い方)に通じる意味不明さでした^^;まぁ全体的には面白いので、ストーリーのより深い部分の疑問は原作の漫画で補完すればいいんでしょう、多分。
ちょっと気になったのは鉄雄が病院で苦しんでいるときに巨大化した人形たちが不気味なBGMと共に襲いかかってくるシーンです。なんとなくデジャブを感じていたのですが、一晩寝たらすっきり解決しました。そうだパプリカの夢の中の大行列に似ているんだ。BGMも似ていた気がします・・・見なおさないと微妙ですけど。あのファンタジーでカオティックな演出はかなり相似していると思うのですが、どうなのでしょうかね。もしかしてAKIRAに影響を受けているとか。んー分かりません^^;

「まんまるおでこのおとこのーこ♪」