BLACK LAGOON 8

BLACK LAGOON 8 (サンデーGXコミックス)
作者:広江 礼威
出版社:小学館
発売日:2008/07/19
★★★★☆
孤軍奮闘のロベルタ。ボーイとガールを引連れてロベルタを追いかけるロックとレヴィ。七巻の続きで今回もロベルタの復讐劇が中心です。相変わらず格好のいいセリフが盛り沢山で私はもうお腹がいっぱいです。
ブラクラを読んでいてつくづく思わされてきたこと、そして#60 El Baile de la muerte PT.17でのレヴィのセリフで改めて確認したことがあります。
「殺しは究極に理不尽だ」
ああなるほど確かにそうですね。フィクションばかり見ていると、どうしても主人公が正義のもとに敵を殺すことは当然のように思えてしまうのですが、どうやったって殺しを正当化することなんて出来ないんですよね。レヴィはそれを分かってる。自分たちは悪だと。あるいは敵にも正義があることを。あるのは二つの正義と二つの悪。どうしようもないくらいリアルなことなのに忘れがちなことですね。
もう一つ印象深かったのは同じ場面でファビオラがレヴィに食ってかかるところです。こういう人は好きです。先のような認識のもとに殺しをやっているとしても、あまりにもスムーズに人殺しを成してみせるブラクラの登場人物たちはやっぱり常軌を逸しているように思えますからね。こういう読者に近い、人間くさいキャラは際立って見えて好印象。関係ないですけど、ARIAにおける晃様みたいな。最近はロックも吹っ切れ気味ですからこういう人物は重要です。
最後の広江×虚淵の対談も面白かったです。(最近虚淵さんにやたら縁があるな^^;)「女は強い!男は弱い!だから今までのような男性優位の社会構造があるんだ」という説には妙に納得w確かに女性の生命力はすさまじいですからね・・・最近は女尊男卑とも思えるような流れもありますから、いずれ男の立場は本当になくなりそうで怖い怖い^^;